ヘアコラム
市販の胃薬、抗菌薬やピルでも脱毛は起きる
先日薄毛とお薬の関係について分かりやすい記事を見つけたのでご紹介したいと思います
年齢を重ねると
若いころと比べて
肌や髪の新陳代謝機能は衰えていきますので
髪の毛が細くなったり
抜け毛が増えるのはごく自然なことなのですが
普段の生活で
経口薬を多用している場合は
それが原因で知らないうちに副作用による脱毛症を
引き起こしてるケースが少なくないとの事
皆さん薬の副作用による脱毛といえば
真っ先に抗がん剤が思い浮かぶのではないでしょうか?
しかし、薬剤による脱毛はそれ以外のさまざまな薬でも起きるみたいです。
どのような薬にリスクがあるのでしょうか。
以下、毎日新聞医療プレミアに掲載されてた
横浜労災病院皮膚科部長、斎藤典充さんの解説です
・生理時に鎮痛剤を多量に飲んでいた女性
薄毛の悩みで受診した20代の女性。
診察しても原因がはっきりしません。
何か薬を飲んでいないか聞いてみました。
「病院には行ってないし、毎日飲んでいる薬はありません」
と言います
そこで「生理痛や頭痛はありますか?何か痛み止めは飲んでいますか?」
と問い直すと
「痛み止めの薬なら、たくさん飲んでいますよ」
髪の診察でどうしてそんな質問をされるのか驚いた様子だったので
「お薬で髪の毛が抜けることがあるのです」
と伝えました。
すると生理痛が辛くて
いつも鎮痛剤を指定の容量以上に飲んでいると話してくれました。
薄毛で受診する女性の中には
この患者さんのように市販の鎮痛剤を飲んでいるケースがしばしばあります。
脱毛の原因と考えられるのは、その中に配合されている抗炎症成分の
「アセトアミノフェン」や「イブプロフェン」
です。
これらは、一般薬の鎮痛・解熱薬や風邪薬(総合感冒薬)
などによく使用されています。
また同じ一般薬では、胃酸の分泌を抑える成分として胃薬に使われる
「シメチジン」や「フェモチジン」
でも脱毛が起きます。
頭頂部が薄くなってきた時は
抗菌薬を使っていないか患者さんに聞くこともあります。
「イソニアジド(抗結核薬)」
「エタンブトール塩酸塩(同)」
「ゲンタマイシン(緑膿菌などにも強い抗菌力がある)」
などを使用している場合
これらが脱毛の原因の一つに考えられます。
また低用量ピル(経口避妊薬)を飲んでいる若い女性に
薬剤性と思われる脱毛が起きることがあります。
脱毛はピルを飲んでいる全ての人に起きるわけではありません。
元々の素因などの影響も考えられますが
薬による頻度不明の脱毛がみられます。
・自覚症状の特徴とは
薬剤によって毛髪が抜けると
頭頂部が薄くなって髪の毛がまばらになる
「びまん性脱毛」
が見られます。
抗がん剤の副作用のように髪の毛が一気に抜けることはなく
薬を使い始めて数か月後から徐々に薄くなってきます。
患者さんからよく聞く自覚症状は
「髪の毛のボリュームが変わってきた」
「洗髪後の抜け毛が増えた」
というもので、女性は早いうちから変化に気づいているようです。
気になってどうしようと思っているうちに
頭皮全体が薄くなり
周囲の人にも薄く見えるころには
ご本人もかなり深刻に悩んでいるはずです。
抗がん剤以外の薬で脱毛が起きることは
ほとんど知られていません。
「まさか鎮痛剤や胃薬で脱毛なんて」
と患者さんに驚かれたり
そもそも薬が原因と思っていないため
患者さん自身が薬を飲んでいても
その意識すら乏しかったりします。
薬による脱毛は、ドラッグストアなどで購入する一般薬、
病気治療の目的で医師から処方される薬のどちらでも起きます。
生理痛や頭痛がひどい女性では
鎮痛剤を多量に飲み続けていることがあります。
また慢性疾患などで、治療のために
継続的に薬を使用している方でも、
薬によっては脱毛が生じることがあります。
先ずは、身近な薬も脱毛の原因になると
知ってもらうことが大事だと思います。
(以上引用終わり)
いかがでしょうか?
脱毛症は頭皮環境の悪化、
ストレスによる血行不良などが主な原因とされますが、
こういった抗ガン剤以外の一般薬の服用によっても
引き起こされている場合があることにも注意が必要です。
薬によってはその有効成分が排出されにくく、
体内に残留する期間が長いものもあるので
副作用が急性脱毛でなく
数か月に渡って徐々に脱毛症化していくケースもあるようです。
鎮痛時、抗生物質、ホルモン系製剤などには
服用後に肌荒れや
紫外線への抵抗力低下などの
副作用の注意書きが記載されているものも少なくありません。
その効果はさておき
医薬品は脱毛症のリスクがあることを意識した方が良いのかもしれませんね